土木施工管理技士が取り組むべき「非破壊検査」

工事現場

土木工事においては、様々な検査が必要ですが、その中でも重要なのが「非破壊検査」です。ここでは、土木施工管理技士が取り組むべき「非破壊検査」について解説します。

【非破壊検査とは】

非破壊検査とは、建築物や土木構造物の損傷・劣化状況を、その構造物にダメージを与えずに調査することです。非破壊検査には、様々な方法がありますが、代表的なものには、超音波探傷、電磁波探傷、赤外線カメラによる熱画像調査などがあります。

【非破壊検査の重要性】

非破壊検査は、以下のような重要性があります。

安全性の確保

建築物や土木構造物が劣化していると、その構造物の安全性が脅かされる可能性があります。非破壊検査により、構造物の劣化状況を早期に発見し、修繕工事を行うことで、構造物の安全性を確保することができます。

コスト削減

非破壊検査により、建築物や土木構造物の劣化状況を早期に発見することで、修繕工事を早めに行うことができます。これにより、修繕費用の削減や修繕工事による建物の寿命延長が可能となり、コスト削減につながります。

環境負荷低減

建物や土木構造物を建設するためには、多くの資源やエネルギーが必要です。非破壊検査により、建物や土木構造物の寿命を延長することができるため、建物や土木構造物の建設量が減少し、環境負荷を低減することができます。

【非破壊検査の実施方法】

非破壊検査の実施方法には、以下のようなものがあります。

超音波探傷

超音波探傷は、音波を検査対象物に送り、反射音波を測定することによって、対象物の内部の欠陥や劣化状況を検出する方法です。超音波探傷には、直接法、間接法、表面波法など、様々な方法があります。

電磁波探傷

電磁波探傷は、高周波電磁波を対象物に送り、反射波を測定することによって、対象物の内部の欠陥や劣化状況を検出する方法です。電磁波探傷には、エッジ波法、電磁誘導法、マイクロ波法など、様々な方法があります。

赤外線カメラによる熱画像調査

赤外線カメラによる熱画像調査は、建物や土木構造物の表面温度分布を測定し、表面温度の異常がないかを確認する方法です。劣化や欠陥がある場合、表面温度分布に異常が生じるため、異常を検出することができます。

【土木施工管理技士が取り組むべきポイント】

非破壊検査を行う際に、土木施工管理技士が取り組むべきポイントは、以下のようになります。

適切な検査方法の選定

建物や土木構造物の種類や用途、対象とする部位などによって、適切な検査方法が異なります。土木施工管理技士は、検査対象物の特性を把握し、適切な検査方法を選定することが重要です。

検査の正確性の確保

非破壊検査は、正確性が求められるため、検査機器の操作方法や検査データの解釈などに注意する必要があります。土木施工管理技士は、検査を正確に行うために、検査機器の取り扱いや解釈方法などをしっかりと学び、実践する必要があります。

検査結果の分析と報告

非破壊検査の結果は、正確性が求められるため、分析と報告が重要です。土木施工管理技士は、検査結果を分析し、適切な判断を下すことが求められます。また、検査結果を適切に報告することで、修繕工事の計画や予算の立案などに役立てることができます。

【まとめ】

非破壊検査は、土木工事において重要な検査方法のひとつです。建物や土木構造物の劣化状況を早期に発見し、修繕工事を行うことで、安全性の確保やコスト削減、環境負荷の低減につながります。土木施工管理技士は、適切な検査方法の選定、正確な検査の実施、検査結果の分析と報告など、検査全般において高い技術力が求められる職種です。技術力の向上に取り組むことで、より高品質な土木工事を実現することができます。

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